亡き人へ

墓前にて
俯き萎む
我が背中

胸張れぬ
放蕩三昧
薄情の末

赦し請う
暁のそら
春陽射す

*

微睡みに
夢の導く
面影慕情

優しくも
苦々しき
交錯迷想

花酔いの
真昼霞に
懐中咽下

投稿者

埼玉県

コメント

  1. とても情景が浮かぶ詩ですが、揃った文字数がどこか言外にある迷いや居心地の悪さと言うかなんとも言えない情感を醸し出す効果になっているような、勝手な妄想ですが、そんな気がしました。最終連が良いですね。

  2. @あぶくも
    さん。
    これは、書いた当時は父に捧げた詩なのですが、
    今現在は、母も亡くなっており、
    「亡き父へ」ではなく「亡き人へ」と致しました。
    言い表せないくらい放蕩をしたのです。
    その言い表せなさが、
    詩に滲み出たのかもしれませんね。

    ありがとうございます。

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