地球が泣いた瞬間

地球が泣いた瞬間をみた
赤ん坊の様に泣いていた
泣きながら産まれて
笑いながら死に向かう
自転に逆らいながら
全てのものから疎外され
死んだ都市が夢を見ていた
太陽が眠った夜に
何も怖くは無かった
ゴースト・バードは
その声を聞きながら
冥王星に電報を打っていた
星屑と三日月が
ガソリンを撒いて火をつけた
父の葬儀
棺の中には
地球の胎盤が残っていた
そして空は一瞬産声を上げて
瞼の奥で
流星が流れた

投稿者

東京都

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