ボヘミアの舞踏家2 〜未来の影たちへ
まだ踊り方も知らないまま
影に喰われそうになってる
お前へ
ここからひとつだけ
伝えたいことがある
悲しみはやがて
雨に打たれ
泥水の中を這いまわって
真っ黒に汚れて行って
感情すらも喪失するけど
それでいいんだ
綺麗な悲しみなんて偽物は
絶対に受け入れはいけない
裏切りは何回も
一番信じてた奴の顔をして
心の扉をノックする
ズタボロにされて
アクリル板のこっち側
でもそのたびに
またかよって
馬鹿の一つ覚えの
カビ臭いプロットで
お前を騙そうとする
影はユーモアと言う地雷の上で
一緒に跳ねっ返る
それは
吹っ飛ぶ覚悟じゃなくて
血塗れの舞踏だ
お前が今
影に怯えて震えてることを
誰も知らないかもしれない
でもそれは
未来の誰かの手を
震えたまま握ってやれる
資格になるんだよ
だから言う
影に ピーカブーって言ってやれ
そいつが顔もないくせに笑ったら
この詩を心の中で擦ってくれ
それだけで
燃やした詩の
紙の焚き火みたいに
お前の心が
あったかくなるように
願ってる
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