ふぃくしょん
白くて鳥の(あれはたぶんタカ目だとおもう)翼が生えたヒト
という直喩
人間を人間に喩えなければいけない世界ですから、母を殺そうと思っても仕方ないです
弁当を作るのが好きな熾天使
たいがいのものが神様のなさりようだと有難くなってしまう私の心はとっくにこの星を離れて
ずっと、という言葉よりも遠くの闇の中
目が見えるものには光っているように感じられるのでしょうよ、そう、私も時々
コップに向かってお喋りをすることがあります
コップも(いつかきっと)答えてくれると思いながら
私の背中には肩甲骨の盛り上がりとにきび跡がありますが
そのくぼみの影になった所に翼は生えていません
比喩的にも、現実的にも、人工的にも、自然発生的にも、奇跡も偶然もありません
飛ぶという言葉ひとつで語るにはあまりにも複雑な、そして単純な日常
愛しているだけですと伝える度に私達の指先はかぼそく震えて
何か見てはいけないものを知ってしまったという恐怖と絶望とでそっと隠されるのです
もう片方の手のひらの中へ
そこにはかつての楽園と同じ夜が広がっていて
爪の形をした月が昇るのです
這いずるものと呼んでいるわたしの小さなパキラの苗は
結局誰なんでしょう
知りたいからといって理解できるものばかりとは限りませんが、いつか分かることのような気もします
盆栽のような鉢に植えるんじゃなかった
植え替えの時に苦労します
彼の王の足元には飛ばない虫たちがたくさん住んでいるようです
蛆の王もきっといるでしょう
グラブラさまは世界樹と呼ばれて空を支えているのかもしれません
私の点けた
ネットショップで買ったランプの太陽の下で
よく物語の中で「世界は繋がっているんだ」と教えられたんですが
それはそれで良いことだと思ってはいるんですが
異論はありません
私がそう言うたびに皮肉かと顔をしかめる人達がたくさんいらっしゃって
でもそれだって本当には
私の手を離れた
というよりも私をこの世界に放した神の仕業であって
私に向かって石を投げても彼らの貴重な時間が無駄になるだけだと思うんです
人生は短い
本を読めと言われたことが一度もありません
だから読むたびに罪悪感に駆られるんです
でも読みたくて仕方ないから読んでしまうんです
それを才能と呼ぶなら私は幸せです
たとえ誰が何を言おうと言うまいと
何をしようとするまいと
私は誰からの命でもないことができるのです
本を読むなと云われたことはありますね
そう、何度も
つまり本を読むように、あなたを読めと
そして書き換えて
好きな結末を見ろと
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