虚影──クローバーの形の街
main() {
あなたに=声をかけて()
}
声をかけて() {
かみさま=あいつらは遠くへ行く()
}
あいつらは遠くへ行く() {
クローバーの形をした街に男と女は生まれ変わる。祈りのために。男は男だった。女は男だった。鏡に馴染みのない世界で、お互いに殺し合うために2人は出会った。そんな過去を相殺するために、歯車は回ってオレンジジュースを搾り出す。カボチャ・ケーキは一億円で売られていた。形のない豆腐屋が、文字の一切書かれていないビラを窓に貼り出している。惑星の崩壊。ブラックホールの誕生。全ては写真に撮られて……女は笑っている。男は絶望している。
これが=おわり()
}
おわり() {
さいしょに戻る。
}
コメント
これは、とても佳いと思います。
素晴らしい!
@たかづき しの
さま。
ありがとうございます。そこまで褒めていただけますとは……。
このシリーズは「風景について」というタイトルでまとめていて、叙景詩なんですが、こちらには形而上学的な要素というよりは人生哲学的な要素を入れられないかと思い……そんな感じです。