どこかのここ

さようなら
忘れ去られた
よろこびよ
遠く 近く
どこかのここ

忘れたことも
忘れて
思い出すことも無い
よろこびは
よろこびのまま
どこかのここに
在るのだった
どこかのここに
在るのに
忘れられたまま
よろこんでいるのです
私は
それを
知ることも無い
知ることも無いまま私は
死んでゆく

忘れていることなど
何も無いのです
すべては
回り回って
つながっているのだから
私も
地平線の果て。そして
どこかのここと
どこかのここで
そうとは知らずに
今を
大切に よろこぶ

投稿者

コメント

  1. 不確定でありながら確実に手元にある場所=「どこかのここ」という表現が美しい。

  2. 「すべては
    回り回って
    つながっている」
    ほんとそうですね。
    認知症の世界にも光を照らすような詩にも思えました。

  3. @トノモトショウ さん ありがとうございます♪
    どこかのここ、という表現を 美しいと言ってくれて
    嬉しくありがたく思います♪☆^^
    うん、人には、いえ、存在には、それぞれに どこかのここ というものが在るのだと思っています。

  4. @あぶくも さん ありがとうございます♪
    すべては 回り回って つながっている、良かれあしかれ、そう思うんですよねぇ。
    あぶくもさんが、その言葉に同感してくれて
    嬉しくありがたいです♪☆^^
    私の知っている方が、認知症です。
    私自身、忘れっぽいので、こういう詩になりました。
    あぶくもさんが、この詩をその世界にも光を照らす詩だと言ってくれて
    貴重に思います。^^

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