夕方~どうしようもない虚しさと~

例えば私が灰だったとしたら
きっとあの茜色の太陽に
焼かれてしまったんだ
生涯、一切苦厄の
回る輪廻転生の
少しの気まぐれで私は人なだけ
空気が澄んでいて
いつもより人が少なくて
空が綺麗な夕方は
死んでしまいたい

いろは歌が聞こえたなら
きっとあの頃を思い出して
微笑んでいるんだ
生涯、尽きれば九相図の
見える西方浄土の
少しの狭間だけ今を生きる
風が心地よくて
好きな人を思い浮かべ
幸せな夕方は
死んでしまいたい

祭囃子の鳴る時も
銅鑼の激しく鳴る時も
歌は静かに厳かに
変わらず響く

こんな素晴らしい夕方は
消えてしまいたい

投稿者

奈良県

コメント

  1. いいと思いました。いいねとしたら死んでしまう人がいるかもと思いいいねを控え。詩情( ´∀`)bグッ!

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