『ピクニックへようこそ、実存とか、汚染された世界とか』
・「不安が実存に先立つ」との命題に対して、実存に至るまでの過程としての正しさ、は感じる。
・しかし、人間の実存が、諸事象に対する不安にあるとする考え方、自体に、従来の哲学臭を思い起こさせる。
・人間の実存、とは歴史、思想、産業、権威、社会構造に左右されるのだろうか。
・人間の実存、とは諸事象重なる世界において実存し、自らの意思、経験、反省により、高みに至らせるものでなければならない。
・不安は、喜び、希望、恐れ、絶望の類い、感情の変化に過ぎない。
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・「不安が実存に先立つ」との命題、そもそも何故不安なのか、「希望が実存に先立つ」とならなかった、ここ諸問題の根がある。
・社会が構成され、システムが運営する、1ピースは人間である、この人間を動かす最大の理由が、不安である、これ自体に思想汚染がある。
・常識的に考えてみよう、人間=不安、とするベクトルの目的は、社会秩序の維持繁栄、権威の保護に他ならない。。
・例えば、愛(仁)=人間、とすれば、これは明らかに人間の本質、人間の善を捉えている。
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・工場で生産された製品、設計図通りに動作することが求められる、これが「不安が実存に先立つ」である。
・この社会、全てが思想汚染されている。人間は工場から生産された1ピースであることを美徳とし(道徳まで汚染されている)、社会に尽くせ。
・そうではない、「力への意志が実存に先立つ」ことこそが、人間を過去から解放させる。
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・力とは何か、肯定的、創造的を目的とする生命そのものの原動力である。
・意志とは何か、無意識の領域から発する、精神的・肉体的な生命の推進力である。
・力の意志とは何か、生命そのもが持つ、自己評価、成長、克巳、創造へと向かう根源的な衝動である。
・人間を人間足らしめる本質はここにある。思想汚染された過去、現在を消し去り、自らの価値を、世界を創造せねばならない。
・これは哲学者の仕事か、否、政治家か否、科学者、或いは宗教者、全て否だ。自らの価値を、世界を創造するのは、貴方だ、世界中の人間、全てが自らの価値、世界を創造せねばならない。
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・私たちの今、ここで見える全ての現象は正しいのか、戦争は繰り返され、格差は広がるばかり、世界中で、徴兵された軍靴の響く音が聴こえる。
・二元論では同じことが繰り返される、戦争と平和が交互に訪れ、兵器の技術革新は、世界そのものの絶滅へと至らす。
・火縄銃を打ち合っても世界は滅ぶまい、今、核兵器で撃ち合おうとしている、次はAIか、或いはナノ革命か、時系列で滅亡に近付いている。
・汚染された思想、自体を改めねばならない。ものの見方、考え方は、本来の人間のものではない。「力への意志が実存に先立つ」とは、今、現在の話しでなければならない。
#自由詩
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