世界よ、大時化であれ!
視界を占める極彩色
彩度を失すは泡沫人
寂寥だけが語り掛ける
お前の番はいつか来ると
私の周りの者共も
最後は私を捨てるのだ
友を失った昼下がりから
一体如何許り経ったろうか?
揺れるヒドロを夢見ては
迫り来る終わりを待つ
揺蕩う光にただ叫ぶ
嗚呼、嗚呼!今宵は朧月夜
花浅葱咲くは春の凪
ゾーザンテッラの大合唱
かつての安らぎの調か?
或いは終わりの足音か?
また、また夏が来る
そうしてまた、穏やかで精悍な鎌首が
薄紅の化粧を削ぎ落とすのだ!
嗚呼、せめて世界よ、大時化であれ!
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