なんなの
つまり全ての感性を震わせるなら遠いところでは君を愛している。まるで進まない時間の針をいじるように
ぼくはふらふらときずついているけれど。
だって一度は君の小指を舐めたんだもの。
丁寧に丁寧に幾らあつらえたって君は遠い国へ行きたがるしそれを嘆く自体がもう頭を重くするんだよ。
つまり全ての感性を震わせるならなるべく近い所で耳へ囁きたいはずでしょう。だって君の周りの冷蔵庫、あしおと、工事の音、でんわの音や葉が揺れる音それから烏の泣き声や蝉の歌声やこころの銃声それらがいっしんに電話コードみたいに繋がってるはずなのに
それより遠いぼくの指先ってなんなのよ。
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