祭の夜、わたしはきみに、小さな死を何度でも与えよう

ほら
純白のシーツの上は
乙女にふさわしい
キングサイズのやわらかな戦場

殺し
殺される
よろこびに満ちた祝祭を彩るのは
母音だけで構成された美しい主旋律と
擬音によるクラシカルな副旋律

さあ
きみ自身の欲望を肯定せよ

神を送る日の夜
歩行者天国を埋めつくす人熱(ひといきれ)
その体温が
湿り気を帯びた雲を誘い
生暖かいスコールを降らせる

ほんとうは
はじめから
わかっていたんでしょう?
こうなることなんて

そんな
ダイイングメッセージが
透明な液体で
シーツに書き記される

雷鳴を合図に
アスファルトの濡れた匂いが
華やかに沸き立つと
きみの身体のなかの
いちばん恥ずかしいところにある
スイッチが入る

ここにおいで
見てごらん

稲妻が光る

真っ白に

投稿者

大阪府

コメント

  1. みんなエロいなあ。透明な液体が特にエロい。母音と擬音もエロい。なのに二人の間にだけ美しい空気が流れていて、それを覗き見ている自分だけがエロいのかもしれないな。

  2. そのまま本当にナイフを突き立て、何かに血を捧げあってるような直截的なイメージも湧いた。それはおごそかだ。
    イメージ湧いたら、いややっぱそれは怖いなと一生懸命エロいことを考えて紛らわしました。

  3. この詩を読んで、音楽的な生にある(性?にある)小さな死をおもいます。
    そして、
    歩行者天国を埋めつくす人熱
    ほんとうは/はじめから/わかっていたんでしょう?/こうなることなんて
    ダイイングメッセージが/透明な液体で/シーツに書き記される
    稲妻が光る//真っ白に
    など、これらの詩の一行一行が密度を持って生にある(性?にある)小さな死をうきぼりにしているのを感じます。もっと言えば、小さな死がつみかさなって、生(性?)の祭が強烈に光る!のを感じます。

  4. ずうっっとクライマックスのようで顔を紅潮させつつはらはらします。祭だからかな。
    殺し/殺される、人熱、ダイイングメッセージ、アスファルトの濡れた匂い
    これらの言葉が雷のおつかいのようにからだを流れて、感覚が真っ白な世界に向かって誘われるようでした。
    小さな死。

  5. たまりませぬ、たまりせぬ。
    大好きなやつです。
    母音と擬音の音楽と、ダイイングメッセージ。
    嗚呼、互いに殺し殺されて、何度でも死に何度でも生まれては、また小さな死を与え与えられて繰り返していたい。

  6. 官能!まさに官能です。
    何回も絶頂しました(何)
    脳髄に刺さってくる気持ちよさです。
    命が光ってるみたい。

  7. >トノモトさん
    透明な液体、ただの水かもしれないけど、シーツにこぼすとエロくなりますよね。

    >王殺しさん
    「性」と「祭」が掛け合わされると、どうしても「贄」のイメージが想起されちゃいますよね。

    >こしごえさん
    最後にホワイトアウトするようなイメージにしたかったので、そういう読み方をしていただけて良かったです。

    >たちまこちゃん
    雷鳴・稲妻=雷=神鳴りなので、この真っ白な世界を支配しているのは、祭の主人公である神なのです。
    なんちゃって。

    >あぶくもさん
    気に入っていただけて何よりです!

    >あまねっち
    絶頂したのですね(笑)。ずっと、命を光らせていたいですね。

コメントするためには、 ログイン してください。