砂像

あなたが笑う
柔らかい日差しの柱の中で
知り合った頃から魅せられていた
あなたの白い笑顔に
吸い寄せられたらふわりと消えた
そうだあなたは居なくなったのだ
浜に建てられた砂の像の如く
私の前で崩れ落ちた
跡形もなく

あなたが笑う
私の方を向いて可笑しそうに
あなたの喪失は僕にとって
何でもないと言わんばかりに
近づいたらさらりと消えた
そうだあなたはいないのだ
浜に建てられた砂の像より脆く
私の事を置いていった
あっという間に

バラバラの砂が風に舞っているよ
バラバラの砂が風に乗るよ
何処か遠い所まで
君の欠片達を運んで行ってくれるよ

投稿者

奈良県

コメント

  1. とてもうつくしい喪失感です。

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