老い桜
杖にすがり歩く老母
ひとあし
つまづくようにひとあし
遅々とした歩みに
気は急くが
急がせることはせず
危うげなその足取りを
見守っていた視線を
ふと上げた先に
夕刻の迫る闇の中
薄紫に煙り咲く
老い桜
ハッと息をのむ
杖にすがり歩く老母
ひとあし
つまづくようにひとあし
遅々とした歩みに
気は急くが
急がせることはせず
危うげなその足取りを
見守っていた視線を
ふと上げた先に
夕刻の迫る闇の中
薄紫に煙り咲く
老い桜
ハッと息をのむ
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コメント
これらの詩行にすてきな心情描写が成されていると思います。
そして、
夕刻の迫る闇の中
薄紫に煙り咲く
老い桜
ハッと息をのむ
ここの描写が見事だと思います。