死神
阿
呆の哀れなる命乞いは
蛇 深淵に遠い叫びと消え
腹に織り成す世の末だ て
螺 しがらみ等は捨ててお
鈿で彩る棺を手に持つ け
枯 果ては祝祭にも似た葬
れた魂の残滓を求めて 列
も 飢えし餓鬼共が聳り立
う二度と振り返らぬと つ
苦 誓いを背負った罪人達
悶で萎びた顔が笑い種 の
連 地獄の門前で高鳴る喇
鎖して弦楽の荘厳な音 叭
それで全てが終わりだ
―
コメント
呪文を発見できたよ!褒めて褒めて!解読はトノモトマニアにお任せして…羅列系の本領発揮だねーあとテーマをシリーズ化して展開していくのが昔から卓越してたよねー落語の次は浪曲かな?講談かな?それともシェイクスピアかな?
呪文もさることながら、行が互い違いに連なるビジュアルが人生とか運命とかそういうものの連鎖を浮かび上がらせるようで何ともテーマにも合致していて見事だなと。呪文の文字がそれぞれの行に蝋燭のように灯っているのかな。
おもしろいです。
死神は、ありがたい神ですよね。
最後の方、それで全てが終わりだ、とあって、終わることが出来ることも、貴重だと思います。
これはもう職人芸と言っていいと思う。互い違いの文字列がほんとうまい具合に噛み合っててかなり惹かれました!
おお、死神ですね!
いつも気持ちよく読ませていただいております。
トノモトさんの作品は、トランス状態に入るための儀式として読みたくなるような、そんな。
まさか、現代日本のマヤコフスキー!?