足音

廊下を歩く足音
パタパタと
軽やかに走る子どもたち
家の中でも
杖に頼る祖母は
引きずるように

廊下を歩く足音
子どもたちは飛び立ち
祖母はいなくなり

廊下を歩く足音
広くもない家で
静まり返った家で
ひとりあるく

時がたち
誰もいなくなった廊下で

片隅に積まれた本が
ドサリとくずれ

投稿者

愛知県

コメント

  1. この詩は、動と静の対比が見事ですね。

  2. @こしごえ さん、コメントありがとうございます。
    そう言っていただけると、推敲を重ねた甲斐があります。

コメントするためには、 ログイン してください。