願い事

私の名前はローレライ
一生懸命語るほど
言葉はあなたに届かない

言葉が
言葉ではないことを
昨晩私は知りました

私の名前はローレライ
あなたを想えば想うほど
言葉の意味は消え去ります

昨日あなたが歌った「ローレライ」
──何の意味か分からない
そんな歌詞がありました

私は愛が分からない
私は日々が分からない
私は自由も分からない
幸福さえも分からない

だから
巡り巡ってやっと出逢えた
あなただけはそばにいて

寒さに震える夜も
そばにいて

※「魂にメスはいらない」谷川俊太郎・河合隼雄(講談社)を参考に書きました。

投稿者

東京都

コメント

  1. コメント失礼いたします。

    五連目にどきっとしました。
    色んな読み方ができるのだと思いますが、自浄作用、という言葉が浮かび、それを信じたいと思いました。

    ※「魂にメスはいらない」、読んだことはないのですが、読んでみたいと思いました。

  2. 誰もが、何かを探しつつ、誰かを求めつつ、懸命に生きているのだな、と思います。その寂しさ、愛おしさが伝わってきました。

  3. @ぺけねこさん ありがとうございます。詩作と自らを浄化することの意味を書きながら感じました。「魂にメスはいらない」は興味深い本です。

  4. @長谷川 忍さん ありがとうございます。愛という定義しづらいものを思いながら、人の心の中の願いについて書いた気がします。

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