ねずみ女とモチベーション

―人生において、モチベーションは二つあります。愛と恐怖です―
ジェームス・スキナー「愛の億万長者」より

ねずみ女は怖いという感情が苦手だった
もし感情を一つ失くせるなら、怖いという気持ちを失くしてください
月明りの下で祈っていた

たった一人のねずみ男-つまり愛を手に入れ合ったなら
失うことが怖くて
すぐさま誓いを立てるだろう
お互いを失わせないという約束

朝、巣穴の前にいた、偽ねずみ男。(訳もなく突っ立っている、ように見える)
どうしてそこに立っているのか?(ストーカーか、誰かに頼まれて、私のことを調べに来たのかもしれない)
漠然と怖くなる。胸がどきどきしていてもたってもいられない
「あの、どうかしましたか?」
「森は落ち着きますよね!私も好きなんです」
「…なにしてるんですか?」「もしかして…迷っていますか?」
できるだけ失礼に当たらないよう声をかける。
相手は大抵、訝し気に、あなたこそなんですか?といった反応をする。
良かった!怖い人じゃなかった。心底ほっとする。
そこから先はどうでもいい。
不快に感じたなら申し訳ないと思うけどそれくらいは許してほしい。
だって怖くて怖くてたまらなかったから。
仕事に向かう朝っぱらから、私にそう感じさせる偽ねずみ男も半分悪いのよ。
「なんでもないなら、大丈夫です!良い一日を過ごして下さい。さようなら!」
ねずみ女は自分の直観を信じることに長けていた

投稿者

東京都

コメント

  1. ネズミシリーズだねーすこし不穏な大人の寓話(寓詩ってあるのかな)そーですね、僕も恐怖や不安は取り除いてほしいけれど、痛覚失くしたら失くしたで危険があぶないからねー(花巻氏はなかなかつかみどころのない詩人だわ!要チェックよ!)

  2. @三明十種
    実話です。たまに本気でキレられます。でも、そんなことは大した問題ではないんです。対話します。心の内を正直に話せばいいだけです。
    それは思いました!怖くなかったら、どんどん怪我したりしますよね?

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