原風景の湿度

明るい18時
長袖を着ていた
仏間に座り
時計の音を聞いていた
60回のどこかで
針が引っかかる
崩れたリズムが
その時計のリズムだった

三つ折りにした布団
肩から載せて枕にする
畳がひんやりして
熱っぽいからだで
掃き出し窓の光を浴びていた
影ができない時間帯
夢の視界に似ていた
無風の中で
湿度はおそらく初夏だった

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