三度目は無関心

胡弓を弾いた女が歌っていた
三度目は武装して
美しく無関心
シェシズの夜雨が降っていた

俺は第三次世界対戦の事だと
昭和の子らしく
その時は当たり前に
そう捉えていたけど

相手の心の事を
理解しようとはせずに
人は勝手な夢を見て
自分が見たいものだけを見て
勝手に現実をねじ曲げ
目の前にいる奴の声など
右から左へ聞き流す

あまりに食事が美味かったから
何を混ぜられていたのか
今となってみれば
俺の知る由もない

俺が欲しかったのは
喉下を通過する毒ではなく
混乱と自死でもなく
繰り返される悲劇でもなかった

わかって欲しいなど
とっくに思ってはいない
理由すらお前に聞かなかった
酷い話しだとは思う
赦しあった先にあったのは
多分無関心だ

何故なら何を言おうと
この現実から目を逸らす事など
出来ないからだよ俺は
また当たり前の様に
同じ事をやるんだろお前は

怒りや悲しみではなく
初めから変わらない人間がいる
その現実と張り巡らす罠に
靴紐を締めて
目の前にある道を歩いて行く

まるで夜逃げするかの様に
出航したグランマ号は
何かを成し遂げたい
若者達を乗せて
約束の地へと彼らを運んだ
それ以上でもなく
それ以下でもなく

感情が邪魔で
鬱陶しい今は

またどこかで会えたら
今度こそお前に引っかからない
ハートは真っ赤でも
分け合うハートはもう
残ってはいないのだから

こんな詩もフリーサーバーの中で
寝かしつけられて
俺にとっても
読んでるあんたにとっても
たいした夜でも無いだろう

投稿者

東京都

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