こかまきりの詩

こかまきりの詩

かまきり かまきり こかまきり
雨色ノ原の丘の上

うごかぬ うごかぬ うごかぬぞ
孤独なふりしてじっと待つ

こしこし こっそり みあげても
祈りは誰にもとどかない

しとしと しっとり しめらせて
お腹の虫もごまかして

ほんとは あなたと あそびたい
ちいさなちいさな気分屋さん

けれども もどかし はずかしい
ちいさなちいさな殺し屋さん

かまきり かまきり こかまきり
小首をかしげる毎日さ
 
 
 
 

(嫌いだった季節が、好きな季節になることだって、きっとある)
 

投稿者

コメント

  1. こかまきりちゃん、1センチ位の子でも、きちんと鎌があるんですよね♪^^
    この詩は、こかまきりと話者・観察者(もしくは、この詩の作者)との関係に こころ温まります。

    そして、
    (嫌いだった季節が、好きな季節になることだって、きっとある)
    という一行に、勇気をもらえます。
    私は、(除雪作業の心配をしないとならんので)真冬が大っ嫌いなんですが、それでも、極時々、そんな冬も好きになろうと思うこともあるかなぁ、とこの詩を拝読して思いました。
    ぺけねこさん、すてきな詩をありがとうさま♪☆^^

  2. ちょっとこわくて、かわいい詩ですね。
    よいなあ。

  3. 朗読すると、映えるかもしれませんね。声で、リズムで、聴く。作者の声で聴いてみたいと思いました。ラストの、カッコのフレーズ、…想像が膨らみます。

  4. @こしごえ

    こしごえさん、コメントありがとうございます。

    子供の頃、卵鞘から出てくるコカマキリをみたことがありますが、ちゃんとカマキリの形をしているんですよね。
    この詩のコカマキリは二センチくらいだったような気がします。

    出逢ってから、じっ と留まっていたとおもいます……。

    かっこは、単純に梅雨って湿気が多くて癖毛が爆発するし、代謝も悪くなるし、気圧のせいかどうかはわからないのですが、どんよりするしで主観的にあまり好ましいイメージがなかったのですが、こちらのサイトに投稿するようになってからは、色々な土地をお散歩する機会が増え、雨色ノ原に行けるようになってからは、自然と、好き、かも?みたいなことになってしまいました。

    雪国で生活していらっしゃるのですね。
    私は雪国で生活したことはないので、その土地の環境や状況は想像するしかありませんが、けれども好きも嫌いも同等なものと思っており、どちらでもいいと思っております(いったりきたりはしてしまうものなので)。
    勇気を貰えたとのことですが、読み手それぞれの感性にふれることができたのなら、作者冥利につきるような気がしました。

  5. @たちばなまこと

    たちばなまことさん、コメントありがとうございます。

    やっぱり、ハンターとしての気質は、色濃く表現されてしまうものなのかもしれないと思いました。。
    けれども客観的なイメージと主観的なイメージとのミックスといいますか、ぼく自身、勝手に一緒に遊ばせていただいてた時間だったので、そのときの自分らしさで切り取ってみた、かもしれないです。
    出来不出来はともかく、とても幸せな時間、だったかもでした。

  6. @長谷川 忍

    長谷川 忍さん、コメントありがとうございます。

    自作の朗読、いつかしてみたいと思っております……!
    録音設備だとか、どこでとか、知識もなくてまだまだ未定なのですが、細々朗読の勉強もしておりまして、いつか実現したいと思っております(谷川さんのように、路上で勝手に朗読、みたいなことをしてもいいかな、なんておもってもみたり…)。
    でも、もしよくわからない機会があれば、直に自作の朗読したりやお酒飲むだけでも、みたいなこと、いつかそんなことがあったら、素敵かもしれないなあ……なんて、おもいました。

    最後のかっこも、それぞれの想像をしていただけたのら、幸いです。。

  7. こかまきりだからこそ、この哀愁が出るのですね。大カマキリではなんか違いますもんね。虫にとったら自分を食べてしまう悪者ですが、「小首をかしげる毎日さ」という描写がなんとも憎めない可愛らしさですね。

  8. @ザイチ

    ザイチさん、コメントありがとうございます…!

    たしかに、大カマキリですと、もう心配もないといいますか、立派に成長できてよかったねと思いますが、コカマキリですと、小さなハンターではありますが、他の外敵にまだまだ狙われるおそれもあり、大カマキリになれるかは、まだわかりません…そういった自然界の哀愁って、ある気がしました。
    小首は、なんともいえないですよね。
    何か考え事や悩みがあるんだろうなという想像と、自分自身とを、重ねてみたのかもしれないです。。

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