ポヨョーンの朝
通勤ホーム、変わらぬ自動音声で停車駅が読み上げられる
毎日の光景、飽き飽きしている
どうだろう
自動音声を止め、停車駅の語尾に異音を加える
1番ホームは2の倍数ごとに「ポヨョーン」
2番ホームは3の倍数ごとに「パピッ」
3番ホームは素数回に「ケロリン」
4番…
構内は緊張に包まれ、乗客は耳を澄ますこと受け合う
勿論、乗客にも機会が与えられる
異音が鳴れば、一斉にボディ・パーカッション
毎日のこと、繰り返せば精度も上がる
画して、駅は、壮大な劇場と化す
朝夕の通勤時間、駅から地響きが聴こえてくる
夕方、人気構内アナウンサーの登場に合わせて、ボディ・パーカッションもキレを増す
ハロウイン、クリスマス、お正月は特別企画
YouTubeでも壮大にハズる…
と、電車が到着した
つまらないことを考えてしまった
味気のないアナウンスを聞き流しながら
今日も車中の人になる
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