イヤリングふとゆらす
なつのこかげで
立ち昇る入道雲
何も失いたくないと
抱きしめては、泣いていた
あの青空が何も意味しないと
知っているけれど、
いくつかの記憶が重なり
像を作り出す。
それをキミと呼びたいだけ
森の中で
不自然な老い
青年の目
病室で保たれる
ヒューマニズム
たゆたうキミのいのち
あの青空が何も意味しないと
分かっていたけれど、
いくつかの風景画が重なり
キミの記憶を作り出す
それをウソとは言えないまま
風だけがやってきては
去っていきました。
夏の木陰で
立ち昇る入道雲
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