航跡

航跡

何本目かの
航跡を残し
往く飛行機
 
また一条の
線が引かれる
青空のキャンバス
 
風の無い日の
大気は熱をはらみ
浮かぶ雲は形にならず
思考のように
とりとめなく
 
そこに一条
また筆が加えられる
 
描かれていくのは
誰の夢だろう
 
ひとすじに
切り取るような線は
なめらかに伸び
 
見送りながら
指先でなぞり
私の夢を重ねる

投稿者

愛知県

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