ランプは蹴飛ばせ
魔神が心に浮かぶ
例えば、千夜一夜物語に登場する
ランプの魔神
持ち主を助けてくれる
では、クーラーの魔神はどうか
猛暑の救いの神、昨今は生命を救う大活躍
それでも
魔神と言えど、無から冷風は生み出せぬ
電気
クーラー本体
室外機
各種パイプ
取り付ける業者さん
定期的に清掃する人
これらが、魔神を魔神足らしめるのだ
蓋を開ければ
魔神もパーツの組み合わせに過ぎない
では、件のランプ
魔神と言えども、無からは生み出せない
物質育成など、要は泥棒だ
変身、かつらや化粧品、女性服、つけ髭
涙ぐましい努力の賜物(楽なものか)
叶える願いが、何故三つなのか
もはや我慢の限界なのだ
連勤で何時間、労働させるつもりか
魔神は密かに腹が立っている
極みつけは、空間移動
空飛ぶ絨毯
どれだけハイ・テクノロジーなことか
最高の研究機関に
山のような大金を注ぎ込んだ
誰も楽はしていない
故に魔神は
魔神にお願いごとをする人間は、大っきらいだ
神の苦労も知らないで、好き放題
だから意地悪をする
これが生きがいで魔神をしている
悔しがる依頼主の顔、最高の気分になる
結論を述べれば
魔神にものを頼むべきではない
もし
砂漠でランプを見つけたら、することは一つ
思いっきり蹴飛ばすこと
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