光に汚(けが)された

歓声と罵詈雑言 とうに聞き分けることなどできず
この汗を洗い流すのは 泥かシャワーか血液か
誰も知らない 誰も見ない 誰も言わない 誰も助けてくれない

いつからかキツくなった体育座りで
守っているのは 身か心か

随分と時が経った
随分と遠くへ来た
随分と知らないことが減った
知らなくてもいいことばかりだった

答えだったはずの曙光(しょこう)を浴びて 何を得たというのだろう
ほとばしった光で私は目が痛かった

私は光に汚された

私は夢に殴られて
私は愛に愛想をつかされ
私は希望に説教された

私は生に嫌悪され
私は死に慕われている

なにが光か祝福か
あれぞ天使の伏魔殿
微笑んでいる毒使い

今日も光に汚される 闇と友になったばかりに
今日も 私は 慈愛に似てるような
光に汚される

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