すれ違い

遠くの海は近くに見える
あいうえお順の最後は沈黙
見ても描かなかった物を
心に代える術が分からない

翼を持って生まれない人に
それは救いだと天使は説いた
祈りを詳しく教えたいけれど
神は今釣りにハマっている

赤い金魚が針先に掛かり
釣られてやったとのたまう
あなたみたいに強くなりたい
呟いたってまぶたもない

罪深かろうと純潔だろうと
社会的な死は訪れる凪の海
窓から初秋の夜気と共に
暗くフクロウが啼き始める

投稿者

神奈川県

コメント

  1. 深く印象に残りました。

  2. 雰囲気が好きな詩。神様とのすれ違いな人生を思ってみた。

  3. とても綺麗です。

  4. 服部 剛さん
    読んで下さって有難うございます。普通の詩って何ですかね、書いているとそんなことを思います。

  5. 王殺しさん

    なんというか、自分の願望を絶対に避けようとする特徴のある病気らしくて。
    神様とのすれ違い、という表現がしっくりきます。有難うございます。

  6. たちばなまこと/mさん

    言葉の可愛さ、美しさ醜さ、綺麗さ汚さという印象は、何から感じるのか不思議です…。
    そういった詩の感覚的な所が好きで書いている気がします。有難うございます。

コメントするためには、 ログイン してください。