居場所
ずいぶんとご無沙汰しておる
考えてみれば昔からそう
ここにおるのにここにはおらん
そこに行くけど繋がってはおらん
度重なる旅もフワフワ浮遊
おるな思ったらおらんくなり
おらんかと思ったら顔を出す
神出鬼没に似たれども
夢のまにまに根無草
あるときは
スノーケル咥えてマンタを追いかけ息継ぎを忘れていたことだろう
あるときは
ポカラでピンク色に染まるマチャプチャレを眺めてうっとりとしていたことだろう
あるときは
エクスマウスあたりから月への階段をめがけてブルームへと北上していたことだろう
あるときは
黄金の街を抜けて駱駝に乗って砂漠をグダグダと徘徊していたことだろう
あるときは
蘭桂坊でタイ料理を食べた後のヒルサイドエスカレーターそばの薄暗いバーで水煙草を燻らせていたことだろう
ビビらんでええ
探さんでもええ
とどまらんでもええ
ここはおれの居場所
好きにしててええ場所
どこもかしこもおれの居場所
そしてもちろん
おまえの居場所でもあるよ
コメント
どこぞの海賊王とお見受けいたしました。住所は地球ですな。
王殺しさん、詠むたびに人格ごと変わってしまうヤツですね…(^^)
実は、私も、秘密の居場所、隠れ家をあちこちに持っています。捻じれた浮遊感覚で世間を眺めています。…ふふふ。
知らない言葉がいくつか出てきましたがあえて調べず読みました。
場慣れした余裕のある陽気な人、を思いました。
長谷川さんの秘密の居場所、隠れ家、、、のぞきに行きたいです(^^)
たちまこさん、場慣れした陽気な人ですかぁ。場慣れもしてなくて海賊王☠️でなくても、どこもここも自分の居場所って言っていいんだよという世界との向き合い方でしょうか。
いつも陽気な人ではいたいなぁ。
なんだか、こんな風にありたいなぁ、と思う感じです。
剛さん、ありがとうございます。
そうですよね、こんな風でありたいですねぇ。
こんな偉そうなおっさんみたいな表現じゃないですけど、剛さんはもっと柔らかく人情味のある、この詩の前半の根無草までのようなイメージです、勝手に僕の中では。