徳島の山道

剣山にユダヤのアークが眠ってる
元旦に母親から
借りた軽自動車で 瀬戸大橋を渡り
剣山雪道2回スタック
遭難した時のポエムを今開始

晴れ間のない道を走ってた
カーステはゴキゲンだった
道がうねって楽しい
天気予報は当てにならない
森は色を隠していた

車の中でチャットしながら
お前との過去を俺は
葬り去りたかった

外に出て一服きめた
取り返しのつかない日々に
俺は感謝していた
後部座席に残された
グミとペットボトルの水
全部外にばら撒いた

ずっと山の中だな
もう少し走ろう
ここを抜けて
電波が消えたら

お前の声も全部
聞こえなくなる気がした

ガソリンが揺れながら
俺を抱きしめてる気がした

カーブを抜けた先に
何もなければ
それでいいと思った

森は色を隠していた
最初から全部知っていた

雪に足を取られた時
ハンドルが効かなくなった
けれど俺は叫ばなかった

どうでもいいと思った
アークがあるっていう山で
一回全部が終わっても
それはそれでいいかと
動かない車内と
通じない電波の中で
そう思ってた

でも一台の四駆が止まり
大丈夫ですか?って言われた時

なぜか俺は
生きるほうを選んでた

夏はきっとまた違う

投稿者

東京都

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