強さ

騒ぐ秋の焦りで
風は綿菓子の匂い
ちぎれた雲から
真っ赤な涙が零れた

何かを忘れてしまった
何かを忘れようとしたから
何かを忘れられなかった
何かを忘れまいと決めたから

もうこれ以上
人間に生きることを邪魔させない
そう宣誓してください
あなたはわたしより強いから

羊を束ねるのは羊
救いを求めるのは人
祈りを聞き届けるのは神
現実は覚めない夢、ゆめ

秋がやってきて
あなたをさらっていく
風の匂い
綿菓子のように溶ける

投稿者

神奈川県

コメント

  1. 大きな喪失感の中で綿菓子の匂いだけやさしい。
    神様は祈りを聞き届けない。きっと綿菓子のような雲と同じではるか空を漂ってるだけかな。

  2. 王殺しさん

    いつかそんなやさしい匂いも忘れてしまう気がするので、
    書けて良かったです。
    自分とは違う何かを、神様と呼んで、
    祈れば叶えてくれると真剣に期待するのだとしたら、人って何か相当哀しいものがありますね。

コメントするためには、 ログイン してください。