雲居の空

 夕立の雲が垂れ込めているのに
 降りそうにない
 その限りなく不穏な時

 草丈長けた奥庭の
 ライラックの樹もだいぶん伸びて
 開かれた窓から見る
 夕顔の白は、夏月の様

 すっかり暗い灰みに惑わされながらも
 私の胸は花の色の涼しさに
 染められて快く
 何故なのか
 人を愛した時と同じ心のゆらぎがある

 それは新しい扉を押し開けるような
 熱っぽさかもしれない

 雨粒の落ちてくる時間を
 はかっている耳に、
 生垣のむこうで駆けていく子供たちの
 笑い声が薄らかな影となって残った

投稿者

滋賀県

コメント

  1. こんにちは。久しぶりにリリーさんの詩を読んで、心情を重ねた風景の描写が素敵だなあと思いました。夏の日の風景、目に浮かぶようです。人を愛した時と同じ心のゆらぎ、が印象的でした。夕立の前の熱っぽさ、何かが動き出すどきどき感を感じました。

  2. @ayami
    様へ

     おはようございます。お久しぶりです!お読みいただきまして、
     ご感想のコメントをくださり嬉しいです。(*^^*)♪
     どうもありがとうございます。
     この詩は、来年1月に京都で開催される文学フリマへ出店を予定しています
     「花」をテーマにした詩集の、小冊子へおさめる作品なのです。
     私の過去作十二編に、nonya様が!お撮りになられました御写真をご提供
     いただける事となりまして。(頼み込みました〜。^^;)
     きっとセンスの良いものに仕上げられるかなと、思っています。
     また、ayami さまの公開くださいます詩作品を楽しみにしています。

  3. @リリー さん
    リリーさんの詩とnonyaさんの写真のコラボ、素敵な小冊子になりそうですね!表に出さないと、詩たちも読まれることもないですもんね。私は詩にしたいいろいろな思いはあるのですが、ばたばたしてまだ感情が渦巻いているような感じで、いつか頑張って言葉にできたらと思います(^^)

  4. @ayami
    さま♪
     リリーも、今年の春先から職場が忙しくなり暫く詩作も出来ずサイトから離れていました。コンクールへ応募してみた作品は落選続き、ただ悶々と私生活をこなすだけの日々を過ごしていました。この2ヶ月程、また書き始めた様な状況です。小冊子の作成に力を入れて、また過去作の改訂作業にも区切りがついたら暫く充電期間をおこうと思っています。
     nonya様の御写真とのコラボ詩集、もしよろしければ謹呈させていただきます。^ ^
     ご希望されます場合は、……って、こちらのサイトには私信が無いからぁ〜……。。
    シュン。
     ayamiさまの心の想いが、いつか自然な言霊となって素敵に紡がれます時を、お待ちしています。

  5. @リリー
    さま、なかなか忙しくて詩が書けない時もありますよね。そんな中でも、コンクールに応募されたり、小冊子を作成されたり、いろいろと努力されていて、素晴らしいです✨
    関東に住んでいるので、なかなか京都には行かれませんが、文学フリマとかあるんですね。
    きっと小冊子を通じていろいろな出会いがありそうですね。
    応援しております♪

  6. @ayami
    さま♪

     おはようございます。私も、文学フリマの存在は知っていたのですが
     今年初めて京都の開催場をのぞいてみました。もの凄い盛況ぶりに驚きました。
     熱気に圧倒され、館内を巡るだけでもう疲れてしまいました。詩のブースは、
     やはり隅の方でおとなしく並んでいました。リリーはシャイなんで勇気が無く
     乗り気になれずにいたら。詩友の勧めあって今回だけ参加してみようと思いました。
     ayamiさまに応援いただけて本当に嬉しいです!(o^^o) どうもありがとうございます。

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