帰ってきた黒糖

私よりはるかに背が高くて
どんなに強く荒い風にも向かっていく
そんなサトウキビが好きです、誇りに思っています
風になびくあの髪の感触を忘れられない
一瞬の月明かりに照らされたあの横顔は素敵でした

数週間後に戻ってきたものはこの黒糖だった
包には名前と黒い文字
かすかに甘い香り
ゴツゴツとして小さくて
薄くて飛んでいってしまいそうな
だから私の手の中に居続けてください
あなたは今もここにいるのですから
永遠に愛しています

この黒糖は私の命同然です

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