のりもの

のりものに乗った
小さな真昼だった
窓際の席に座ると
すぐ側には
窓があった
外は色彩豊かな
景色で満たされていて
足りないものなど
何もないように見えた
懐かしい誰かが
手を振っている
どうしたら
向こう側に行けるのだろう
窓ガラスにそっと触れる
水分を含んだそれは
わたしの目だった

投稿者

コメント

  1. 自分の体という のりもの でしょうか。
    以前、私は自作の詩で言った かもしれませんが、突き詰めて考えると、魂がこの体を借りているのだと思っています。
    この詩には、ふしぎな安堵感があるように感じました。そう感じさせる力が、この詩にはあると思います。^^

  2. 極大を孕んだ極小というか、たもつさんの詩からはいつもはっとさせられます。

  3. 右手ですか? ・・・

    私は、 左手も右手も分からないです。

  4. @こしごえ
    こしごえさん、コメントありがとうございます。こしごえさんはいつも魂の在処、在り方に向かい合っておられますね。尊い。魂の所在だけは決してなくさないよう、しっかりとつかまえておかなければならないですね。

  5. @あまね
    あまねさん、コメントありがとうございます。世界ってやっぱり広いです。広さと同じくらい狭さがあると感じます。

  6. @北杜アトム
    北杜アトムさん、コメントありがとうございます。
    そういえば、右手か左手か、考えたことないですね。
    それを考えること、イメージすることはとても大切なことのような気がします。

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