でも、

わたしは暗い霊廟にいる

床も、壁も、
天井も、

真っ黒い黒曜石が覆う

そこでわたしは祈るのだ

うづくまって祈るのだ

なにを

ここではないどこかへ

読み返しているのは
過去の詩たち
わたしがわたしを慰める
だけの
無為の詩たち

本来、言葉など要らない
綴るにはあまりにも贅沢な さえずり
だから

でも、
酷な現実で叩きのめされては
息も出来ない

ひとはパンのみにて生きるにあらず

この世よ
どうか
その間隙までも奪わぬように

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コメント

  1. 此の世は隙間を奪うほど無慈悲ではないと僕は信じています

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