誓い
某、牛丼チェーン店
券売機、相変わらず難解である
ご老人の列が前に
10分は待っている
仕方ない
後ろも並びだした
店員さん
外国の新人の方らしく
言葉もたどたどしい
客は放置されている
何故、ご飯を食べるのに
ここまで敷居を高くするのであろうか
また、入店するお客さん
このご老人は、最初から券売機を見ない
席に座り、小銭を並べだす
私が席にすら着けない間に
口頭で、悠々と注文を済ました
料理を食べ終え、つまようじの時間
そして、飄々と去っていった
こちらは、今だに並んでいる
呆然と後ろ姿を見送る
20分は待っている
後ろの人たちは諦めて、消えてしまった
今さら、直接注文できるものか
意地でも並んでやる
30分後
前にいた行列
ご老人方の個別注文会計が終わる
そうして券売機の前に立つ
少し、緊張と感動
相変わらず難解
家人の為の持ち帰り分が
うまく行かない、たどり着けない
5分ほど悪戦苦闘して、諦めた
何と言う試練、未熟だったのだ
そうして席に座る
券を渡し、口頭で持ち帰り分を注文する
✳
焼き肉定食を選んだのだ
出てきた御膳にはご飯がない
沈黙
店員さんにいう
ひょっとして
ご飯なし定食も、それぞれ選べるんですか
うなずく店員さん
追加で、ご飯を頼んだ
もう一度
券売機に並び
単品ライスを買う気力がない
食後、券売機を斜めに見る
次は負けない、と心に誓い店を出た
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