湿気
傘の上で何かが弾ける音。水とかそんなんじゃなくて、ごく微小のガラスの玉が弾けるような、危なっかしい音。傘がなかったら刺されてしまいそうだ。しかも、固まっていないから厄介で、つまり流動的なもの。雨だか雪だか知らないが、数百のガラスのかけらが、皮膚を削ったりする。砂のように、怪我をすることもある。人間はなぜ傘なんてめんどくさいもので身を守ろうとするのだろう。
傘の上で何かが弾ける音。水とかそんなんじゃなくて、ごく微小のガラスの玉が弾けるような、危なっかしい音。傘がなかったら刺されてしまいそうだ。しかも、固まっていないから厄介で、つまり流動的なもの。雨だか雪だか知らないが、数百のガラスのかけらが、皮膚を削ったりする。砂のように、怪我をすることもある。人間はなぜ傘なんてめんどくさいもので身を守ろうとするのだろう。
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コメント
雨でない、もっと痛いものに降られる不安。でも、ガラスの玉のようなその不安をどこかで浴びてみたいという作者の気持ちも、垣間見えます。痛さへの感受性を想ってみました。
自分でなぜこの部分をこう書いたのか、わからなくて不安なところもありましたが、コメントを頂いてすごくなるほどなぁと納得しました…!ありがとうございます