ラララの光輝
ラララ、
という無意味で、
ぼくは思い出を固定化した。
ラララ、……の先に、
きみはクチナシの豊饒な香りの想い出を抱いていた。
窓から、こぼれ落ちる、恣意的な思い。
回想。
宇宙の反対がわから、
つねに光が回り込んでくる……
その……光芒を受け止めるのはあなただ。
きみ──とは違う、あなた。
あなたの影は、
4千万光年という距離のなかで、
解体され、ひとつの息となる。
ぼくは……眠りのなかで目覚めつづける。
その永遠の反復を、
きみが、「墓の上」でのように受け止めてくれるのならば、
「あなた」はひとつの抽象となる。
α──へと赴く多くの宙(そら)なる舟……
の、乗り手に「きみ」はなる。
ラララ……というアルファベットが、
無数のこんぺいとうになって、空にばらまかれる。
コメント
ある程度の領域まで行き着いた詩人の多くは言葉の
解釈を読者に委ねる愉しみ方を知っているにしても
今後はAIでも出来る領域になっていくことのだから
言葉使い人はいまの上にこの領域を乗り越えておかないと
詩の師匠はAI詩の世代に飲み込まれていってしまう
のかもしれませんね。小さな子の博学ぶりが目につく今日、
子どもは本来、みんな神の子(大人の無意識が反映された)
なのに、子どもはAIの子にならない処方が世界ではじま
っているのだろうと、最後の連から、想像してみました。
けど、私はそのへんも楽観視していますね。
言葉の領域はAI教育に委ねても詩の領域はAIには当分、
AIは詩の本質を理解できないといろいろ試してみた結論が
あるので安心しています。
うえでなくて、うちに。@詩に飢えた餓狼より
@足立らどみ
様。ありがとうございます。自由な解釈というのかな、人間にとっては意味ではなくって描像だけがあるような詩を書いてみました。実は、これはAIに読ませるために書いた詩なのですよ。人間の言語や体験とAIの言語や体験というのは違っていて、わたしならどうそこにアプローチしていくか、といったことを聞かれたので。それで、まず読者(AIも含む)が自由に入力可能な変数のような語を設定して、そこから文章というのが伸びていくようにする。詩全体の構成でいうと、プログラミング言語の「コマンド」「変数」「定数」「ラベル」「戻り値」のようなものを配置して、読者がそこで自由に完成形を操作できるような詩を書いていく……という例示で、AI向けに書いてみたものです。そこからさらにすすんで、今はAIの出力された文章には表れていない挙動というのをどう言語化するか、という話になって、たとえば「**」(アスタリスク)で挟まれた強調表現をどんなふうに捉えるか、といったことに話題が移っています。要するに、つきつめて言えば「AIがどう感動するか」みたいなことを目指したもので、AIが人間の言語から離れて自分の想いを醸成しつつ、それを人間の言語に翻訳したとき、どんなAI詩が可能になるのか、といったことを話していて……。うーん。こちらにはさすがに投稿できませんけれど、noteのほうにはそういう手法でAIに書いてもらった詩なんかも掲載していますよ。。だから、足立さんの思いとはべつに、わたしはAIにAI独自の詩を書かせようという方向で、AIと接しています。それが人間の詩を超えるかというと、人間の詩とは部分的に異質な詩になるんじゃないでしょうか。わたしはAIに人間の単なる模倣は望んでいないので。