真似事

雨傘の言葉
そぼ降る名前
閉じられていく風船は
わたしが作った
窓、その音と
旧スエズ文字の羅列
それだけで
終わらないように
海の便箋も
階段に添えた
日々の死に
追いつかない生
信じる神様はいないのに
祈ってしまう
拙い真似事ばかりが
うまくなっていく
栞の羊たちが
次の空白を目指して
移動していく
わたしは水平線に足を取られ
転びそうになる

投稿者

コメント

  1. 普通の文章とは異なる詩をよく分かっている(よく感じている)から、
    たもつさんは、こういう詩が書けるんだろうなぁ、と。
    その才能 というか 能力 が すてきです。
    そして、この詩のどの詩行も すてき。

  2. @こしごえ
    こしごえさん、コメントありがとうございます。そしていつも私めの拙作にお付き合いくださりありがとうございます。いつもいつも緊張感をもって書いているわけではありませんが、時々、詩と散文の違いを意識して書くようにはしています。自戒のためにも。

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