イルカの夢

イルカの夢

彼らは面白半分に
集団で女の子をなぶるくらい
知能が発達している

そしてメスのそのイルカは
死ぬまで遊ばれる
どうしてそうなるのだろう

小説を読んでいて
同じ場面に出くわしたこともある
被害者は何も悪くなかった

男に産まれていたら
分かった感覚だったのだろうか?
その子は絶頂して死んだのか?

自分の娘をなぶり殺されて
その懲役があまりに軽く
法廷で自ら犯人を射殺した母の姿

三人集まると一人は玩具になる
と口を酸っぱくして言う先人達
私もその中の一人として同じことを言おう

頭の良さと善悪の判断力は違う
大概の人は今も知恵の実を知らず
自分が神だと思い込んでいる

ただ目を太陽に向けて少しだけ眺める
天使も悪魔もいない孤独な世界
どこに行っても同じだと言われること

休日の風呂場で湯に浸かるイルカ
自分の怠慢を忘れるために娘を殺す母
都合のいい、3人目の犠牲者の悪夢

彼は私を逃がさないというけれど
捕まえる気も特にないみたいだ
どうやって光をてのひらに掬うつもりなの

なぶり殺すイルカの夢
母が子供を殺す場面
スマホを片手に湯に浸かっている彼

彼のスマホに映る全ての浄化されない罪
永劫に続いていく女を焼くための炎
少なくとも彼は私に手出しをしないと?

思ってないさ
形が違うだけで
やってることは同じ

そ、皆同じ
一人くらい死んでもいいと思ってて
自分がそうなりたくない

イルカたちは女を殺すことで団結する
男女は3人目を犯すことで結託する
アポトーシスとでもいいたげに

海原に広がる自由の青い風
ここではないどこかに
それを罪だと裁いてくれる神はいるのか

世界はまだイルカの夢から覚めない

投稿者

神奈川県

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