たそがれ時

思いのこすことは無い
思いのこすことは無いが
このままでは
むなしい 空虚だ
と感じる一方で、私は
恵まれているんだ
とも思うのであった。なので、
まだその時ではない、と思いとどまるのである
思いとどまって 私は
何の役にも立たないまま
生きてゆくのだった
ごめんなさい
と失礼で悲しい一言を
ふたたび言えないで。私は、
その人のために生きてるんじゃない

どこか開き直って、私は
私の人生を生きるしかないのだ。

夏が終わりつつある
秋と夏とのさかいめに
冬の死の予感を見る
狂っているのは私の
悲しみだ
大切な
悲しみはしかし
誰にも知られることはなく
私だけの空虚を満たしてゆく
永遠に
届くことはない
私の
思いは
宙の奥のほうで
脈打っている
約束である

投稿者

コメント

  1. なにも言えなくなるくらい寂しい詩です。

  2. @花巻まりか さん ありがとうございます♪
    おお、寂しい詩ですか。そのことを私に伝えてくれて、ありがたいですし、その寂しさを感じてくれて、貴重に思います。
    花巻さん、ありがとうさま♪☆^^

  3. 最後の「約束」という単語がじわじわと効いてきます。

  4. @あまね さん ありがとうございます♪
    ああ、そう言ってくれて、ありがたいです。
    最後の方を書いている流れで、約束、となりました。
    あまねさん、ていねいに読んでくれて、ありがとうさま♪☆^^

  5. 後半が特にすばらしい。すばらしく、悲しい。

  6. @大覚アキラ さん ありがとうございます♪
    ああ、大覚さん、すばらしい、と評してくれて たいへん嬉しいです。
    まあ、この詩のタイトルが、たそがれ時、ですから、そのように悲しさを感じてもらえたことを、ありがたく貴重に思います。
    大覚さん、お心づかいなど、ありがとうさま♪☆^^

  7. 最終行の、約束、という言葉に想像が膨らみました。後半のたたみかけるような表現が効いていますね。…そう、人は結局、自分の人生を生きるしかないのだな。

  8. @長谷川 忍 さん ありがとうございます♪
    長谷川さんが、約束、に思いをはせてくれて 嬉しく ありがたいです☆
    後半は、比較的スムーズに書けたと思います。

    そうですねぇ。(以前、「自分の人生を生きるしかない」と家族に言ったら、「そんなの当たり前でしょ?!」って言われちゃったので、ここでは断ります→)当たり前のことを言いますが、他人の人生を生きられるワケではありませんもんね。
    「私は
    私の人生を生きるしかない」のであります。ふふふ。
    長谷川さん、ありがとうさま♪☆^^

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