ifの履歴
落葉樹が曲がる先に
交番の波形
あなたがわたしの内緒を見た時
らっきょうみたいだ、と言ったので
その口の形から
漏れてくる一粒の光があった
すみそにあん
聞こえますか
敷き詰められた
かつて文房具だったものたちにも
雨雲レーダーに映る
回転木馬の放牧地
兄弟がしていた影ふみ遊びの跡
ほうじ茶が美味しいと感じるのは
わたしではなく
あなたが健康でいるから
そう思うと
砂糖が溶けていく様子を
最後まで見届けるのも
苦ではなかった
流れていく
それはいつも
自然なことだった
わたしたちがこうして
お互いの手に辿りつくことにも
小さな理由があり
いつも匂いに包まれている
世界中の新生児が授乳を終えて
一斉に命のげっぷをする
if.
退職間際の警官が
履歴書を持参して訪れた夕方
何もしてあげられないわたしたちは
ただ首を振るばかりだった
コメント
シャーロックホームズか別の推理小説か忘れたけど
文章を書くとその人の職業がわかるというセリフを
思い出した。警察官の履歴書とても真面目そうです。
今の日本って元学生援護会のDODAのCMみたいに
「動くならば今だ」なんて煽られていいのは、若い人
ならともかく、ひとつの職場経験しかないおじんは
どうにか65歳までしがみついて65歳以降は老齢年金
もらいながら足りない分をパートで働くなどが理想なのかな
と思いますね。最賃の時給は東京都で1226円になるわけだし、
どちらにしても、令和は世知辛いので、そこのところで、
悲喜こもごもな方が多いはずですね。採用する方も大変だし。
一句できた
令和の世 情報ばかり なだれこみ