手と手

死が私達を分かつまでは
手を放すことはないと
信じていましたが
繋いでいた手は
握手に変わり
さようならと
手を振りました

出会えてよかったと
素直に思えないけれど
出会わなければよかったと
そう思うのも違う気がします

今はただ淋しいだけ
暖かい時間を過ごした分
寒くて淋しいだけ

私の手に残る
あなたの手
優しい日々をありがとう

生きていく道の
目的地のどこかで
いつかまた
会うこともあるでしょう

その時は
笑うから
きっと笑って
手を振るから

投稿者

福岡県

コメント

  1. とてもやわらかく切ない作品です。
    別れの痛みを正直に描きながらも、
    最後は「また会うときは笑って」と
    あなたと私の手と手に残る温もりが
    読む人の胸にも伝わってきました。

コメントするためには、 ログイン してください。