一夥のレクイエム、
光さす──茜の
はじまりの──すそ野へ
とうとい──しずけさは、
たまりとなって──たゆたう
その──かすかな音(=ね)
に──になわれる歌は
やはり──静かなのだろうか。
ぬくもりをもって──とどけられる
あたりには──宙の景色と
こわだかな──圧する声
のどかな──田地にあっても
いずれ──忘れられない約束。
父よ母よ──守りての
いなくなった家々の──最果て
そんな向こうにある──場所は、
泣いて──いなくなる、かくれんぼ。
川が──そうそうと流れ、尽きる
……──……。
光さす──茜の
始まりの──向こうへ
無辜となって──たどりつく
そんな悩まし気な──想いに
彼と──我とは、
いぜんとして──ここにある
のぞくことの──できない
深淵を──抱えて。
光さす──茜の
こんどは──終わりのほうへ
みちびかれ──ゆきゆく。
風の声──はるかだわ……
空の声──はるかだわ
コメント
この詩が最後で言っているように、遥かさを感じる詩だと感じました。この詩を拝読して、この詩から 大きい世界を感じます。
@こしごえ
様。ありがとうございます。書いているときには逆にピンポイントの世界のようなものを考えていたので、大きな世界と言われて驚きましたが……そうなっているのかな?(笑)まあ、作者の思い通りに詩がなるものでもないですしね。
難解な詩なのに不思議な結合で配置されたDNAの二重螺旋構造のような言葉の連なりが心地よいリズムとなってスラスラと読めました。
@たかぼ
様。ありがとうございます。まあ、難解とおっしゃっていただけるほどひねってはいなくって(苦笑)。わたしのもどかしい情感が言葉足らずになって出てきたという感じではあります。