行進する軌跡

 りんごが木から離れるとき
 地上に引かれて落ちるように
 水の滴が集まり川となり
 海へと下るように
 世の中の行進を見逃していないか
 月が地球を廻り
 地球が太陽を廻るように
 銀河の腕が廻り
 宇宙が果てしなく広がるように
 世の中の行進を見逃していないか
 宇宙の流れの中の
 ほんの一瞬を生きている
 過去の光は瞬く間に照らし
 未来へと去って行く
 その一瞬の僅かな間
 眩しさを感じても
 光は超然と進むだけ
 何か見逃していないか
 少ない一瞬の間でも
 行進する軌跡を
 見逃さずに軌跡を

投稿者

東京都

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