短歌投稿サイトについて
短歌は実に奥深い趣のある表現である。日常の一瞬をカメラで撮影するように切り取り、31の文字をジグソーパズルのように当てはめていく。完成したパズルは、寸分の狂いもなく自己肯定感を満たしていく。ところが短歌投稿サイト内の上位人気ランキングの唄にさして心に刺さるような作品はない。単純にフォロワーをマシマシしたヘビーユーザーがランカーに名を連ねているのだけなのだ。私はお歳暮やお土産、年賀状などあまり好きではない。なにかしら頂くということは何かしらを返さねばというプレッシャーを感じるためだ。特に1月3日などに届いた職場だけの付き合いの方のプリンターで印刷された年賀状の返信など、忙しい年始にとって苦痛でしかならない。話は逸れたが、要は相互に「いいね」とマウスをクリックし、フォロワー数を稼ぐ事で承認欲求を満たす機能は単純に作品への正しい審美眼を曇らせてしまうということだ。解決策として例えば「いいね」を押す条件として「この作品のどこに魅力を感じましたか?400字以上で表現してください」などと関所を設けるべきなのだ。しかし私も相互フォローしないと「申し訳ない」という日本人的な過剰な気遣いから「いいね」をクリックしてしまう次第である。
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