灰色の闇

熱気の中を泳ぐ夏の夜
呑んだ酒に飲まれ
帰れば独りのわびしさに
公園のベンチで
うずくまる
 
さっきまでいた酒場の
ざわめきがこだまし
孤独はまだ追いつかない
 
気持ち悪さの中で
空を仰いでも
街灯が眩しくて
星は見えず
 
この空白の時間が
ほろ苦くて
 
灰色の夜に
帰り道を尋ねる

投稿者

愛知県

コメント

  1. 苦すぎるのではなくほろ苦く、真っ黒ではない灰色の夜と闇というところが、絶妙な感じに思います。この否定でも肯定でもない空間や時間が貴重に思います。

  2. @あぶくも さん、コメントありがとうございます。
    家庭を持ってから公園で休むほど飲むことがなくなったなぁ、と思いつつ、当時の記憶を思い起こしながら書いてみました。絶妙と言っていただけるとは!^^ うれしい感想です。

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