邂逅

彼岸花と萩の花が
ひっそり秋を連れてきて

読みかけの本の
ページがまた
めくられる

大きな犬のあくび
分厚いふちのマグカップ
飲み干したら

日暮れを祝うこうもり達が
素早く夜を
連れてくる

すべては
あの夏の片隅に
そっと
置いてきたから

あたらしい
この季節のどこかで

また

きみと
であいたい

投稿者

コメント

  1. 大変申し訳ありませんが
    改題させていただきました。
    前タイトルでお読みくださった方、
    もし混乱させてしまいましたら
    本当にすみません….m(__)m

  2. 風の匂いが感じられるような素敵な詩。
    ここで言う、きみ、は特定されたとても大切な人だと思うのですが、特定されない、もっと漠然とした、大切な何か、と思って読むと、また違う色が見えてくる気がしました。

  3. @たけだたもつ
    さん、このたびはお読みいただき
    コメントもくださってありがとうございます。

    「風の匂いが感じられるような素敵な詩。」
    というお言葉、とても嬉しいです。
    (それ自体が詩の一節のような響きだなぁ
    と思いました!)

    「きみ、は特定されたとても大切な人だと思うのですが、
    特定されない、もっと漠然とした、大切な何か、
    と思って読むと、また違う色が見えてくる気がしました。」

    というお言葉には、とてもどきっとしました。

    私は「きみ」や「あなた」という言葉を
    特定の誰かを想定して使うことが多いのですが
    今回はなぜかそれがありませんでしたので・・・。
    (たぶん、今作の「きみ」は自分自身なのかもしれません)

    素敵な、
    そしてはっとすると同時に
    内省させてくれるような、
    そんなお言葉をありがとうございました!

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