ある秋晴れの朝

あんなに大切にしていたのに
あんなに必要だったのに
なければ生きていけないとさえ
思っていたのに
気づかないうちに
いつの間にか手を離れて
すっかり忘れてしまっていた
遠く遠く
もう届くことのない彼方
忘れられた方が
寂しそうに
淡い光を放つ
ずっと一緒にいたのにね
お別れもなくてごめん
でもわたし
本当に
ばかみたいに
寂しくないんだ
ある秋晴れの朝に

投稿者

東京都

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。