サキソフォン

うろこ雲、ひつじ雲
開けた窓から空を見れば
形を変える雲
 
誰かの練習するサキソフォンの音
同じ旋律を
何度もつかえながら
 
楽器が弾けない私は憧れる
自分の思うままに
演奏できたら
 
この不器用な手で
宝石のようなフルートに触れ
夢見るように滑らかな旋律で
天上へ駆けあがり
 
目を開けると
たどたどしい演奏は
終わりまで行きつかずに
聞こえなくなった
 
そっと窓を閉めた

投稿者

愛知県

コメント

  1. この詩から、どことなく さびしい感じを受けました。

    そっと窓を閉めた
    ここ、最終行が、特に好きです。ここが効いていますね♪☆^^

  2. @こしごえ さん、コメントありがとうございます。
    最終行を好きと言っていただいてありがとうございます。

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