郵便配達人の詩

郵便番号の
たった七つの数字が
先に歩いていってしまうから

地図の端っこみたいな
市の名前からはじまる
届け先

ぼくの知らない市
日曜の朝はあるの
友だちはいるの

わからない、という時間
配達人は立ち止まる
どこかの見たことのない街並みが

「ぼくのいえは、
とっても小さないえなんだ
でも知らない街のどこか一つに
ぼくのいえがあると思ってよ
すると君は
どの街もすきになるんだから
街はみんな、きみの友だちになるよ」

それって

郵便番号は
ぼくの知らない詩

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