歯車の拒絶

朝の電車は
黙ったまま押しつぶし合う人々を
今日も正確に運んでいく

社会は言う
「みんなやっている」
だから疑うな
考えるな
立ち止まるな――と

だが私たちは知っている
“みんな”とは誰なのか
その誰かの都合で作られた
透明なルールに縛られているだけだと

怒りが喉元で金属のように鳴る
押し殺されるたび
錆びついた歯車の音を立てながら
私の中で何かが崩れていく

働け
従え
黙れ

そんな命令を
いつまで神殿のように崇めるつもりだろう

私はもう動かない
壊れたのではない
“拒絶”という選択を
ようやく手に入れただけだ

止まった歯車がひとつあれば
機械は必ず軋みをあげる
その音こそ
世界に刻む私の抵抗だ

投稿者

京都府

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